山の奥に、もしも見上げるほど大きな神社があったら。
そんなことを、ふと思いました。
普通の神社も十分に美しいのですが、もしも一度見たら忘れられないくらい壮大な神社があったら、きっとそれだけで旅の目的になりそうです。
長い石段を上っていくと、左右には巨大な杉の木が並んでいて、空は木々に少し隠れています。
石段は古く、ところどころ苔が生えていて、歩くたびに昔からそこにある場所へ近づいているような気持ちになります。
上を見上げると、大きな鳥居が静かに立っています。
赤すぎる派手な鳥居ではなく、長い年月を越えて少し色あせた、重みのある鳥居です。
その奥には、普通の神社とは思えないほど大きな本殿があります。
屋根は高く、木の柱は太く、細かな彫刻が光を受けて静かに浮かび上がっています。
豪華なのに、うるさくない。
派手なのに、落ち着いている。
そんな神社があったら、ただ立っているだけで背筋が少し伸びそうです。
境内には広い石畳が続き、風が通るたびに鈴の音が遠くで鳴ります。
参拝する人は多くても、なぜか騒がしくはありません。
みんな声を少し小さくして、その場所の空気を壊さないように歩いているような気がします。
神社の奥には、山から流れてくる小さな川があり、水は透明で、石の間を静かに流れています。
その水で手を清めるだけでも、気持ちの中にたまっていた余計なものが少し落ちていくようです。
さらに奥へ進むと、古い灯籠が並ぶ道があります。
夕方になると、その灯籠にひとつずつ明かりがともり、神社全体が別の世界の入口のようになります。
昼間は堂々とした場所。
夕方は少し幻想的な場所。
夜は、神様が本当にそこにいるような場所。
そんなふうに、時間によって表情が変わる神社なら、一日中いても飽きないかもしれません。
あったら欲しいもの、というより、あったら行ってみたいもの。
それが壮大な神社です。
大きな建物が欲しいわけではありません。
すごい観光地としてにぎわってほしいわけでもありません。
ただ、日常の中で少し疲れたときに、そこへ行けば心が静かになるような場所があればいいなと思います。
長い石段を上り、鳥居をくぐり、深く息を吸う。
それだけで、また明日も少し頑張れそうな気がする。
壮大な神社とは、ただ大きいだけの場所ではなく、人の心を小さく整えてくれる場所なのかもしれません。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
PR
よろしければ、
のぞいてみてください

0 件のコメント:
コメントを投稿