靴屋の棚に並ぶ一足を、ただ眺めているだけなのに、なぜか胸が少し高鳴る。
まだ誰の足にも馴染んでいない、まっさらな靴。
あの独特の硬さと、革や布の匂い。
初めて足を通した瞬間の、少しだけ緊張する感じ。
まだ自分の形を知らない靴が、ぎこちなく地面を踏む。
それなのに、一歩目はなぜか軽い。
新しい靴は、どこかへ行きたくなる気持ちを連れてくる。
遠くでなくてもいい。
いつもの道でもいい。
ただ「今日から何かが少し変わる」ような予感がほしい。
あれがほしい。
足元から始まる、小さな変化。
新しい靴の感触と一緒に、少しだけ前向きになれる自分を。
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