私のスマホには、「欲しいものリスト」という名のフォルダがある。
最初は三つくらいだった。
今は、スクロールしないと終わらない。
減るどころか、増える。
消費より追加のほうが圧倒的に早い。
まるで雪だるまだ。
しかも春が来ない。
あれもいい。
これも便利そう。
それはきっと生活を変える。
変わらないかもしれないけど、可能性は感じる。
リストに入れた瞬間、少し安心する。
「忘れていない」という安心。
「いつか買う」という未来予約。
実際に買う予定は未定なのに。
不思議なのは、リストに入れただけで満足度が上がることだ。
所有はしていない。
でも、候補にはなった。
それだけで少し誇らしい。
たまに見返すと、
「なんでこれ欲しかったんだっけ?」というものもある。
過去の私の情熱が、静かに横たわっている。
欲望にも流行りがあるらしい。
それでもまた今日、新しい何かを見つけてしまう。
リストに追加。
指先ひとつで未来を増やす。
欲しいものリストは増える一方。
でも本当は、物よりも“期待”を集めているのかもしれない。
買わなくてもいい。
叶わなくてもいい。
ただ「欲しい」と思える瞬間があるだけで、
今日という日は少しだけ前向きになる。
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